いつもありがとうございます。30日31日のマーケットもたくさんのお客さんがいらしてくださいました。
北茨城産のむかご、北海道ファームウメムラさんのジャガイモ、それから、福井の天草や青森の黒にんにく、栃木の有機野菜などなど、小さいスペースにおいしさがぎゅっとつまったお店となりました。
今回はいつもとちょっと変わって、マーケットの舞台裏の様子をご紹介してみようと思います!ちょっと長くなりますが(しかも写真がない!ごめんなさい!)、お時間があるときにのぞいてみてくださいね。
マーケットの2日前ころから、農家さんに送ってもらう食材が届き始めます。
食材の量や種類は、各農家さんと相談して決めています。「今の時期ならこんな野菜があるよ」とか「こうやって食べるとおいしいよ」とか「これくらいの価格がいいんじゃないだろうか」などなど、食材のことを知る大切な部分です。
前日になり、届いた食材を確認。わくわく。
「わっ。これは一体??ルッコラの花って食べれるのか~。」
「太っちょアスパラ、太っちょスナップエンドウ、可愛いね~。さっそく茹でてみる?」
試食をしながらの作業が始まります。
「あ、トカチコガネ。初めての品種のじゃがいもだ。何個ずつ袋にいれようかな。お客さん、何個だったら一番買いやすいだろう?」
枝元はキッチンで試食用むかごサラダの準備にとりかかっています。今回は、パプリカやきゅうり、ソーセージ、チーズなどをむかごサイズに刻んで、ドレッシングであえるようです。コンロでは、天草も煮出し中。お砂糖から寒天にかける蜜も煮詰めています。
実はこの日、日中は雑誌の撮影で、かなりお疲れの模様。。にもかかわらず、彼女はキッチンに立ち続けます。
「枝元さん、疲れてないですか?今日は早めに休んだ方が・・・」
「何をおっしゃる!昨年度産のむかごもあとわずかよ。最後まで、できるだけたくさんの人にむかごを知ってもらって、ファンになってもらいたいのよ。それに試食があると、お客さんともお話がしやすいでしょ。味をみてもらって、自信を持って勧められるのよね。」
・・・・・・感涙。
さすが、チームむかごの親方殿であります。
キッチンでは、梅干を細かく刻んでいる方もおられますね。とてもいい香りです。「母が漬けた梅干なのよ。ごはんに混ぜておにぎりにするととってもおいしいし、色も綺麗でしょ」
枝元が漬物名人と絶賛している長野県のお母様の漬物には、深みのある美味しさ、受け継いでいきたい技術と知恵がたくさん詰まっています。
お、キッチンのわきのテーブルでは、何やら、スタッフがテーブルに張り付いて、むかごを一粒ずつチェックしています。100gの袋詰めをしている模様。これまたすごい集中っぷりですね。二日間でトータル150袋近く詰めますので、肩が凝ろうと腰が痛かろうと、まばたき不足でコンタクトレンズが乾こうと、手は休められないのです。誰も話かけられないオーラを発している模様ですけど。
「あの、大変そうな作業ですね。」
「大変ですよ~!傷みかけたむかごや、小さすぎるむかごを取り除いて袋に入れます。大きいむかごも小さいむかごもミックスなところが可愛いくない~♪?でもやっぱり6月も近くなると、傷みが気になってきますね。作業も慎重にやらなきゃ。農家さんが言っていたとおり、むかごは手間を必要とする食材なの。」
一袋仕上げては、茹でたスナップエンドウを一口。充電が切れたら、黒にんにくをちびっと。「今夜のノルマは60袋よ!前回は売り切れて悔しい想いをしたからね、次は万全体制でね。」
こんな様子で、長い長いマーケット前夜は続くのでありました。
やってきました。
マーケットの日の朝は、引き続き試食の準備と、搬入作業でバタバタです。
ジャガイモやお野菜を茹でて試食準備完了、商品の最終チェックを済ませて、いざマーケット会場へ。世界のブランド、シャネルとブルガリが並ぶビルに、むかごやらジャガイモやらを担いで入っていく瞬間は、毎度のことながら緊張半分、誇らしさ半分の不思議な気持ちです。笑
11時のスタートにぎりぎりセーフ!急いで商品を並べます。周りでは、フルーツ屋さんや有機農産物の八百屋さんも準備をしています。
今回はなんと、福井県からの参加もあるとのこと。小浜のトマト、お豆腐、梅などが並んだお店はアートの工夫もされていてとってもおしゃれ。
土日とも、お天気があまり良くなかったにもかかわらず、11時のオープンから17時を過ぎても、お客さんが絶えることはほとんどありませんでした。
若い人からご年配の方まで、国籍問わず、多くの方がいらしてくださいました。少しずつ、定着してきた感じもあります。
お客さんと会話をしながら、マーケットがスタート。途中、むかごレシピブックがなくなるアクシデント!試食追加で枝元が作りに戻ったりと、休む間もなく営業です!
そしてお店にも頼もしい助っ人の方々がいらしてくださいました。感謝の気持ちでいっぱいです!ありがとうございました!
偶然上京していてお手伝いに駆けつけてくださった、札幌の松田さんは、ファームウメムラさんをチームむかごにご紹介くださった方です。キタアカリとトカチコガネの丁寧な説明をお客さんにしていただきました。
アラスカでB&Bをすることを計画中のユウコさんは土日の2日間とも、いらしてくださいました。英語がお上手で、海外のお客さんに、食材の説明をすることができました!
「coyote」という雑誌などを出版しているswitchの社長さん、なんとご家族でお手伝いをしてくださいました。中学1年生の娘さんなっちゃんには、お客さんに試食を勧めてもらいました。
大の芋好きななっちゃんは、ファームウメムラのジャガイモに惚れ込み、お客さんと一緒にたくさん食べていたのが印象的。それってすごく素敵なことですよね。
自分が大好きな食材だからこそ、たくさんの人に食べてもらって、美味しさをを共有したいものです。
栃木県で有機農業をなさっている米子さんからは、普段なかなかお目にかかれない野菜や、規格外といわれる野菜たちが届きました。「私の可愛い子どもたちをよろしく」というお手紙と一緒に。
受け取った私たちは、ひとつひとつの食材を眺め、味わい、食材の持ついいところをたくさん見つけます。枝元は、料理という魔法を使って、隠れていたいいところを惹き出していきます。
そうして、その食材を大好きになって、お店に並べています。
お客さんにも大好きになってもらえたら、それは大成功。
豊かな大地と生産者さんのもとで生まれた食材に、私たちの想いと工夫が添えられ、最後に消費者のもとでいろんな方法で料理され食される。
この過程を経て、ひとつの食材が完成すると考えるなら、3者はみんなそれぞれの立場で、食材の価値づくりに参加していることになると思うのです。
全国の生産者も消費者も、その間にいる人たちも、みんなで食材の価値をつくっていけるはず。そうして成長した食材たちが、チームむかごから誕生することを夢見るマーケットの日々なのでした。
お写真を載せることができず、本当にごめんなさいです!
<販売した食材>
むかご、じゃがいも(キタアカリ・トカチコガネ)天草、黒にんにく、梅干し
ジャンボアスパラ、花ルッコラ、スナップエンドウ、ニラ茎・花ニラ、インゲン、房トマト、スティックセニョール、
ニラ味噌